本記事はアフィリエイト・プロモーションを含みます
厳罰化が進み、ニュースでも目にすることが増えてきたあおり運転ですが、「逆あおり運転」という言葉を知っている方はどれくらいいるのでしょうか。
この記事を読んでいる方の中には、逆あおり運転と思わしき行為に遭遇した方や、そのような運転をされたときにどうやって通報すればよいのか分からないという方もいるでしょう。
そこで今回は、「逆あおり運転」と判断される行為の詳細についてと、通報の仕方についてご説明します。
逆あおり運転とはどんな行為?
「あおり運転」というと、後方から至近距離で蛇行運転をされたり、パッシングされたりホーンを鳴らされたりすることなどを思いつく方も多いのではないでしょうか。
しかし「逆あおり運転」となると、一体どういった運転行為が該当するのかいまいち分からず、判断に困るという方もいるかもしれません。
そこでこの項目では、どのような行為が「逆あおり運転」となるのかご説明します。
ノロノロ運転
一般道路にはありませんが、高速道路には「最低速度違反」という違反項目が存在します。これは、本線車道で速度指定のない区間に限って時速50km以下で走行した場合に適用される違反です。
最低速度違反で検挙された場合、1点の違反点数と、6,000円(普通車の場合)の反則金を納めなければなりません。
追い越し妨害
追い越そうとしたタイミングで急にスピードを上げたり、抜かせないよう道路の中央に寄ってこられたりなど、車を運転しているときに妨害運転に遭遇したことがあるという方も多いのではないでしょうか。
このような運転は「追いつかれた車両の義務違反」となり、1点の違反点数と、6,000円(普通車の場合)の反則金が科されます。
次の項目で、この「追いつかれた車両の義務」について詳しくご説明しますので、どのようなものなのかを確認しましょう。
追いつかれた車両の義務
「追いつかれた車両」とは、その名の通り後続車から追いつかれた先行車のことです。
追いつかれた車は、追い越しをする車の邪魔をしてはいけません。例えば、以下のようなことをすると追いつかれた車両の義務違反となります。
- 追い越せないようにスピードを上げる
- 並走して進路妨害をする
- 中央に寄って追い越しをする幅をなくす
- 進路を譲らない
追いつかれた側のほうが速度は遅いため、一見するとなぜ追いつかれた車両に違反が科されるのか疑問に思う方もいるでしょう。
これは、「危険の防止」「交通の安全と円滑」「道路障害の防止」を目的として道路交通法は定められたことが理由といえます。
追いつかれた車両が追い越し車両を妨害する行為は、危険であり交通の安全と円滑を乱し、道路障害を起こしかねません。そのため、「追いつかれた車両の義務」という違反項目(反則金6,000円、違反点数1点)が存在します。
逆あおり運転となる行為
逆あおり運転となるのは、追いつかれた車両の義務を果たさないケースだけではありません。
この項目では、どのような行為が逆あおり運転となるのか、追いつかれた車両の義務以外の3つの違反内容についてご説明します。
車両通行帯違反
原則として、車線が2つ以上ある場合は一番左の車線を走行しなければなりません(高速道路)。右側の車線は追い越し車線であるため、追い越す目的がないときには右車線を走行してはいけないということです。
車両通行帯違反は高速道路で検挙されることの多い違反ですが、一般道路も基本的には左車線を走行します。
最低速度違反
道路によっては、「最低この速度は出してね」という最低速度が設定されています。最低速度が設定されている道路でその速度を下回って走行した場合、最低速度違反で取り締まりの対象となることがあります。
スピード違反は言わずと知れた交通違反のひとつですが、スピードが遅すぎることも違反となるケースがあることを覚えておきましょう。
また、最低速度が設定されていない道路でも、むやみに速度を落として交通の流れを邪魔したり、他車(他者)に危険が及ぶような運転をしたときは逆あおり運転として検挙される可能性があります。
妨害運転罪
妨害運転罪は2020年に新たに制定された法律であるため、知らない方も多いかもしれません。この法律は、あおり運転による被害を食い止めるために制定されました。
妨害運転罪が問われる運転は、以下の通りです。
- 通行区分違反
- 安全運転義務違反
- 急ブレーキ禁止違反
- 車間距離不保持
勘のよい方は、違反と罪のダブルで検挙されるのか疑問に思ったのではないでしょうか。
これに関して触れていくと少し複雑なのですが、例えば「急ブレーキ禁止違反」という違反をしたときに、「妨害運転罪」が認められるとさらに重い罰則が科されます。
妨害運転罪の罰則は、3年以下の懲役または50万円以下の罰金です。運転免許の取り消しもされるため、再度車を運転したい場合はまた免許を取得しなければなりません。
逆あおり運転の通報方法
逆あおり運転は、犯罪です。妨害運転罪が適用されると、懲役刑も科される可能性があります。
ここまで重い罰則が科されるのは、それほど危険な行為であると認識されているためだといえるでしょう。
この項目では、そんな危険な行為である逆あおり運転の通報方法をご説明します。
相手の車両の特徴をできるだけ覚える
相手の車両の特徴がわからなければ、警察に通報したとしても誰にやられたのかを説明できず、スムーズに検挙ができません。そのため、できるだけ相手の車両情報を覚えておきましょう。
必須項目としては、以下のものが挙げられます。
- 車両ナンバー
- 車の色
- 車の特徴
- 運転者の性別やおおよその年齢
- 逆あおり運転の被害に遭った場所
車両ナンバーについては、4桁の数字だけでなく地名やひらがなも覚えておきたい情報です。また、運転者の情報も、相手が言い逃れできないようしっかり警察に伝えましょう。
しかし、逆あおり運転の被害に遭っている最中に、これらの情報すべてを確認するのは難しいかもしれません。そのようなときは無理をせず、自身の安全第一で覚えられる範囲で記憶しておきましょう。
そして通報の際は安全な場所に車を停車させることも重要です。ドライブレコーダーの証拠映像などがあると、
より検挙の可能性を高められます。
逆あおり運転の通報先
逆あおり運転に遭っても、専用の通報窓口があるわけではありません。そのため、通報する際は110番通報をしましょう。
また、逆あおり運転を見かけたなど通報を迷った際は、「#9110」に電話をすると警察本部の相談窓口につながります。もちろん、逆あおり運転の被害者本人が「#9110」に電話をしても問題ありません。
まとめ
- 逆あおり運転は犯罪!
- 逆あおり運転の被害に遭ったり見かけたりしたら110番通報しよう
- 通報をするときはできるだけ加害者の車や運転者の情報を詳しく伝えよう