【雑学】ホンダ車の車名の由来って知っている?その車が誕生した背景とは

雑学

ホンダの車は、国内外問わず人気があります。この記事を読んでいる方の中にも、ホンダ車に乗っている方がいるのではないでしょうか。

ホンダの歴史は1948年から始まります。大ヒットしたスーパーカブの発売や、マン島TTレースに出場して初優勝するなど有名な話は多くありますが、車名の由来はよく知らないという方も多いでしょう。

そこで今回は、ホンダの歴史を紐解きつつ、車名の由来をご紹介します。ホンダに関する雑学を深められる内容で、ホンダ車好きなら必見です。

ホンダの歴史~創立からオートレースで優勝するまで~

この項目では、ホンダの歴史についてご紹介します。

創立から数々の偉業を成し遂げてきたホンダというメーカーについて見ていきましょう。

1948年:本田技研工業株式会社を創立

1948年9月24日、静岡県浜松市で本田宗一郎氏によって会社が創立され、自転車用補助エンジンの製造を事業としていました。

当時の従業員はわずか34人であり、資本金は100万円です。

会社が創立する前は「本田技術研究所」という社名で事業を営んでおり、株式会社となっても仕事内容が変わることはなく、従業員もさほど驚かなかったようです。

1954年~1959年:マン島TTレース出場宣言&出場

マン島TTレースとは、1907年から開催されているレースで、舞台はイギリスのマン島の一般公道です。レースはタイムトライアル形式で行われ、コースは1周60.73kmほどです。

このマン島TTレースにホンダが出場することを宣言したのが1954年のことで、その5年後の1959年に出場を果たしました。

ホンダとしては海外レースの出場はマン島TTレースが初ではありません。初の海外レースは、ブラジルのサンパウロで開催された400年祭記念国際オートレースです。

400年祭記念国際オートレースでの成績は完走13位でしたが、他国から参加した二輪車との性能差は歴然としていました。

この世界との差を目の当たりにした本田宗一郎氏は、一般人を相手にする市場ではまだ太刀打ちできないことを悟ります。

しかし、レースであればまだ戦えるとの考えからマン島TTレースへの出場を決め、1954年に出場する旨の宣言をし、その5年後に初出場をしました。

1958年:海外視察を経てスーパーカブを発売

1958年には、C100型スーパーカブを発売して大ヒットを記録しました。

このスーパーカブの大ヒットの裏側には、誰でも簡単に乗れるという魅力があります。クラッチの操作は手ではなく足で行うタイプにし、出前などでも使いやすい片手で運転ができるようにしました。

また、素材を鉄板ではなくポリエチレンを採用したことにより軽量化に成功、それによる走りやすさも人気が出た理由のひとつといえるでしょう。

1961年:マン島TTレース初優勝(125㏄・250㏄クラス独占)

1961年には、マン島TTレースにて初優勝を飾りました。3度目の出場での偉業です。

さらに、1位を取ったというだけではなく、125㏄と250㏄で1位~5位まで独占したというので驚きです。世界各国も、ホンダというメーカーに一目置いた瞬間といえるでしょう。

ホンダの躍進的な成長はこの頃からすでに始まっており、現在に続いています。

ホンダの車名の由来【あ行】

ホンダの歴史を知ったところで、早速車名の由来を見ていきましょう。

この項目では、ホンダの車名(あ行)の由来をご紹介します。ご紹介する車種は以下の通りです。

  • アクティ
  • アコード
  • インサイト
  • ヴェゼル
  • S660
  • N-VAN
  • N-BOX
  • N-BOX+
  • N-WGN
  • N-ONE
  • オデッセイ

アクティの車名の由来

アクティは、英語の「active」から作った造語です。

「active」には「活動的な」という意味があり、仕事やレジャーシーン問わずいつでも使いやすい車であることを表しています。

アコードの車名の由来

アコードは、英語の「accord」が持つ「調和」という意味が由来です。

人と車が調和することによって、自動車は理想の姿になるという思想が元になっています。

人だけでも車だけでもなく、「調和」が大切だとホンダは考えていることがうかがえます。

インサイトの車名の由来

インサイトは、英語の「insight」が持つ「洞察力」という意味が由来となっています。

インサイトといえばハイブリッドカーであることを思い浮かべる方もいるかもしれませんが、実はその通りです。

インサイトという車名に込められた意味は、ハイブリッドカーが車市場に普及して、新しい時代が来ることを見通しているということです。

1999年に初代モデルが発売されたときから、現在のハイブリッドカーが街にあふれていることを想像できていたと考えると凄いですよね。

ヴェゼルの車名の由来

ヴェゼルは、以下2つの英語を組み合わせた造語です。ヴェゼルを英語で書くと「VEZEL」です。

  • bezel(カットされた宝石の面)
  • Vehicle(車、乗り物、車両)

カットされた宝石は、見る角度によって輝き方が違ったり、違う色が見えたりとたくさんの表情を見ることができます。

ヴェゼルも、宝石のようにたくさんの魅力と価値があるということを表しています。

S660の車名の由来

S660は、ホンダのスポーツカーです。コンパクトなボディからは想像できないようなパワフルで軽快な走りが特徴といえます。

S660は、過去のSシリーズの技術や成果を受け継いでいることを表す「S」と排気量の「660」を合わせてS660と命名されました。

N-VANの車名の由来

N-VAN(エヌバン)は、日々荷物を積んで運ぶ日本の生活に合うような、次世代の軽バンの新基準を作るという意味が込められています。

軽バンという形は昔からありますが、見た目は商用車のようで普段使いはしにくいのが実情でした。

しかし、N-VANのようにおしゃれさを感じられる車であれば日常でも使いやすく、まさに次世代の軽バンの新基準を作ったといえるでしょう。

N-BOX、N-BOX+の車名の由来

N-BOX(エヌボックス)は2011年に販売を開始してから大ヒットを記録し続けている人気軽自動車ですが、名前の由来は1967年までさかのぼります。

1967年、ホンダはN360という軽自動車を発売しました。N360の「N」には、量産型四輪自動車として新時代を築くという意味が込められており、この意味をN-BOXも受け継いでいます。

そしてさらなるホンダの軽自動車の発展の意味も込め、「NEW」「NEXT」「NIPPON」「NORIMONO」の共通の頭文字である「N」を取って名付けられました。

N-BOX+(エヌボックスプラス)は、N-BOXの意味に車のある生活に過去に例を見ない新しい可能性をもたらしたいという意味を込めて命名されました。

N-WGNの車名の由来

N-WGN(エヌワゴン)は、N-VANやN-BOXと同じようにNシリーズに込められた意味があります。

N-WGNが他メーカーの車名と異なるのは、ワゴンを「WGN」と表現している点です。ホンダならではのネーミングセンスが光っているといえます。

N-ONEの車名の由来

N-ONE(エヌワン)は、N360に込められた意味を受け継ぎつつ、ホンダ特有のみんなのための新しい個性的な軽自動車という意味が込められています。

オデッセイの車名の由来

オデッセイの由来は、英語ではありません。オデッセイアというギリシャの叙事詩が由来しています。この叙事詩では、主人公のオデッセウスが10年もの間体験する冒険物語が綴られています。

家族や友人たちとともに、車で心地よく安全なドライブ(冒険)を楽しめるようにという意味が込められています。

ホンダの車名の由来【か行】

この項目では、ホンダの車名(か行)の由来をご紹介します。ご紹介する車種は以下の通りです。

  • クラリティ フューエル セル
  • グレイス
  • クロスロード

クラリティ フューエル セルの車名の由来

クラリティ フューエル セルとは、ホンダが販売する燃料電池車です。

「clarity」を日本語にすると「明解さ」という意味になります。

時代を先駆ける新しい車を造り続けるホンダが、明解な解決策となる燃料電池車を創造するという意味が込められました。

グレイスの車名の由来

英語の「grace」には、「優美」「思いやり」という意味があります。

大切な人と過ごす時間を包み込むような車になるよう名付けられました。

車はただの移動手段と考える方もいますが、車に乗っている時間も大切にしてほしいという願いがあるなんてロマンチックにも感じるのではないでしょうか。

クロスロードの車名の由来

「cross road」には「交差点」「十字路」といった意味がありますが、車名にはさらに細かい意味が込められています。

それぞれの人がもっている趣味や想い、夢、可能性が無限に広がる未来へ旅立っていくこと、また人生における出会いから始まる出発点という意味を込めて命名されました。

ホンダの車名の由来【さ行】

この項目では、ホンダの車名(さ行)の由来をご紹介します。ご紹介する車種は以下の通りです。

  • CR-Z
  • CR-V
  • シビック
  • ステップワゴン
  • ステップワゴン スパーダ
  • ストリーム

CR-Zの車名の由来

CR-Z(シーアールズィー)は、「compact」「renaissance」「zero」の頭文字を取った略名です。

新しいコンパクトカーを造るために、原点に戻ってチャレンジするという意味が込められています。

CR-Vの車名の由来

CR-V(シーアールブイ)は、「comfortable(快適な)」「runabout(自由に走る)」「vehicle(車、乗り物)」の頭文字を取って名付けられました。

日常生活のどのようなシーンでも、快適で自由に楽しめる車であることを目指して命名されました。

シビックの車名の由来

シビックは英語で「civic」と書き、「市民の」という意味があります。

1972年の発売当時から、市民にはどのような車が求められているかを追及して開発されました。

ステップワゴン、ステップワゴン スパーダの車名の由来

ステップワゴンは、たくさんのシーンでステップアップできるような車になるようにとの願いが込められています。

ステップワゴン スパーダは、「spada」というイタリア語が使われており、意味は「剣」です。ステップワゴンの意味にプラスして、剣のようなスタイリッシュな印象を与えることから名付けられました。

ストリームの車名の由来

ストリームを日本語にすると、「流れ」という意味があります。

今までのようなミニバンとは一味違うフォルムで、快適にかつ高い走行性能を組み合わせた新時代の車を創造する意思が込められています。

ホンダの車名の由来【は行】

この項目では、ホンダの車名(は行)の由来をご紹介します。なお、「た行」と「な行」の車名はありません。

ご紹介する車種は以下の通りです。

  • バモス
  • バモス ホビオ
  • フィット
  • フィット シャトル
  • フリード
  • フリード スパイク
  • Honda e

バモス、バモス ホビオの車名の由来

バモスの車名の由来はスペイン語で、和訳すると「さあ、行こう」という意味です。ユーザーに車の新しい楽しみ方を提供できるようにと願いを込めて命名されました。

バモスはスペイン語ですが、ホビオはエスペラント語が語源で、意味は「趣味」です。バモスの由来と、趣味で使いやすい車となるようにという気持ちが込められています。

フィット、フィット シャトルの車名の由来

フィットは、文字通り「ぴったり」という意味があります。車名の由来は、どのような生活シーンでもぴったりフィットするということです。

フィット シャトルは、スペースシャトルのイメージが名付けに関わっています。乗車する人や載せる荷物を、先進技術を搭載した安全な車で日常ではない夢の場所へ運ぶという意味を込めて命名されました。

フリード、フリード スパイクの車名の由来

フリードは、英語の「freedom」から造った造語で、意味は「自由」です。自由な発想で追求した車であることを表しています。また、自由に行動するという意味もあります(free+do)。

フリード スパイクの車名は、靴が関わっています。機能的で遊びにも使えるスパイクシューズのような車という意味が込められています。

Honda eの車名の由来

Honda eは、2020年に日本で販売が開始された電気自動車です。EVを搭載していることを認識しやすくするためにHonda eと名付けられました。

販売価格は451万円~と、比較的高めですが、先進技術を多く搭載している点や、Honda eのためのプラットフォームを開発したことを考慮すると、価格は抑えられているといえるでしょう。

ホンダの車名の由来【ら行】

この項目では、ホンダの車名(ら行)の由来をご紹介します。なお、「ま行」と「や行」の車名はありません。

ご紹介する車種は以下の通りです。

  • ライフ
  • ライフ ディーバ
  • レジェンド

ライフ、ライフ ディーバの車名の由来

ライフは、新時代のライフスタイルに合う車でありたいという願いを込めて命名されました。

ライフ ディーバは、ライフの由来にプラスして都会をクールに駆け巡るイメージから採用されました。ちなみにディーバは、イタリア語で「歌姫」という意味があります。

レジェンドの車名の由来

レジェンドは、ホンダの高級車というイメージがある方もいるのではないでしょうか。

これはまさしくその通りで、ホンダが創業してから初めて造った高級車が、ずっと伝説(legend)として語り継がれていくことを願って命名されました。

当時のホンダの技術や車づくりに対する情熱が詰め込まれた車種です。

まとめ

ホンダは車に対して昔から真摯に向き合ってきたことが、車名の由来を見ると分かります。

時代の変化をいち早く察知し、それを車名の由来にしたり、未来の車がどうなっていくのか願いを込めながら命名したりしています。

これからもホンダは、新しい歴史を築き続けていくでしょう。

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