オイル交換の目安は色・どろつき・走行距離・エンジンの調子で判断!適切な頻度でやりすぎ回避

整備士監修シリーズ

車に乗っている方なら、誰もが一度はオイル交換をしたことがあるでしょう。
カー用品店やディーラー、整備工場に依頼する方もいれば、自分でオイル交換をしているという方もいらっしゃるかもしれません。

一般的に、エンジンオイルは前回の交換時からどれくらい走行したかを目安にして交換をしますが、距離以外にも目安にしたいものがあります。

そこで今回は、オイル交換の目安となる指針をエンジンオイルの色やどろつき、エンジンの調子、走行距離、経過月数の4つに分けてご紹介します。
適切なオイル交換時期について網羅して理解できる内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。

オイル交換時期の目安になる車の状態

エンジンオイルを交換するタイミングは、さまざまな要素を加味して判断することが大切です。
走行距離だけを目安にしていると、適切なタイミングでオイル交換ができず、遅すぎたり早すぎたりするケースがあります。

そこでこの項目では、オイル交換をするタイミングの目安になる判断材料についてご説明します。

色とどろつき

適切なオイル交換の目安となるひとつの指針は、色です。
新品のオイルは透き通った色をしていますが、使用していると黒く濁ってきます。

しかし、オイルの性質上汚れを吸着しやすくなっているため、1,000km走行した時点ですでに黒くなることに気付く方もいるでしょう。
このときに確認したいのが、どろつきがあるかどうかという点です。

粘度の高いオイルでも、新品は比較的サラっとしています。
しかし、劣化したオイルは黒いだけでなく、新品時にはなかったどろつきが出るのが特徴です

エンジンの調子

エンジンオイルには、潤滑・防錆・冷却・密封といった複数の効果があります。
オイルが劣化してこれらの作用が上手く働かなくなるとエンジンの調子が悪化し、異音などの不具合が起きやすくなります。

劣化したかを確認するためには、オイル交換をしたばかりのときから燃費を計算したり、異音がしないか、振動がないか、吹き抜けは悪くないかなどを確認したりすることが有効です。

走行距離

一般的に知られているオイル交換の目安としてメジャーなのは、走行距離を計る方法です。

入れるオイルにもよりますが、基本的には5,000km毎に交換をします。
ただし、以下のような道を普段走行している方は、交換時期を早めたほうが安心です。

  • 砂やほこりの多い道
  • 坂道
  • 高速道路
  • 短い距離(ちょい乗りでエンジンをかけたり、切ったりを繰り返す)

エンジンに負荷がかかりやすい道や、車の使用環境が悪いとオイル交換のタイミングは早まります。

高速道路でエンジンを高回転させることは悪いことではないのですが、これが日常となれば話は別です。
高回転を続けたエンジンは疲労していると考え、オイル交換の時期を早めましょう。

前回のオイル交換からどのくらいの期間が経過したか

オイル交換の目安は、前回交換した日からどのくらいの期間が経過したかを計算することでも把握できます。

車をあまり動かしておらず、オイルがきれいな状態に見えてもオイル交換はしなければなりません。

オイルは自然に酸化が進むため、車に乗っていなくてもオイルの性能は落ちてしまいます。
つまり、エンジンオイルは経年劣化するということです。

劣化したオイルには十分な潤滑・防錆・冷却・密封作用を期待できないため、できるだけ早くオイル交換をしましょう。

エンジンオイルの交換時期が過ぎたまま放置するとどうなる?

オイル交換は、車の状態を良好に保つためにも定期的に行わなければなりません。

オイル交換をしないまま放置すると、車の故障につながります。
オイルの交換費用は数千円で済んでも、車が故障したとなれば数万円の出費につながるかもしれません。

この項目では、オイル交換をしないことによって起こる車の不具合について解説しますので、ぜひご覧ください。

燃費が悪くなる

オイル交換をしないと燃費が悪化します。
エンジンオイル本来の役割である、潤滑作用や密封作用が低下するためです。

潤滑作用とはエンジン内部の金属パーツの摩擦を減らすためにあります。
高速で回転する金属パーツがスムーズに動かないと、動かすために多くのパワーが必要となり燃費が悪くなる仕組みです。

また、密封作用が低下するとエンジン内の気密性が損なわれます。
気密性が失われるとガス抜けの症状が出てしまい、せっかく生み出したパワーを逃してしまうためです。

エンジンの性能が落ちる

エンジンオイルには、清浄作用があります。

動くパーツが多いエンジン内部はスラッジというゴミが溜まりやすいのですが、この清浄作用によって内部をきれいに保っています
清浄作用が上手く働かないとスラッジが蓄積してしまいます。

汚れたオイルでは本来の性能を発揮できないため、「いつもと車の調子が違うな」「加速がしにくくなったな」と不調に気付く方もいるでしょう。

エンジンが焼き付く

エンジンオイルには、冷却作用や防錆作用もあります。

冷却作用は、高温になるエンジンを冷却するために必要な役割です。
冷却作用が十分に発揮されないと、金属パーツ同士の摩擦によって発生する熱を抑えられません。
冷却されないまま加熱を続けたパーツは、エンジンの焼き付きを引き起こします

防錆作用は、エンジン内部の錆や腐食を防ぎます。
外気はエンジンよりも冷たいため、この温度差によって発生する水分が錆や腐食の原因です。

エンジンが焼き付いたときの修理はエンジンそのものを交換するときだけでなく、バラして一部を修理するのも高い費用がかかり、高額になるケースがほとんどです。

何か異変に気付いたら、すぐに整備を依頼できるお店に連絡をしましょう。

エンジンオイルの交換頻度は5000kmって嘘?1万kmで大丈夫?

一般的にオイル交換は5000kmがひとつの目安とされていますが、1万kmでも大丈夫だと聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、車の取扱説明書を確認してみて「1万km毎に交換」という旨が記載されていれば、その車は1万kmで問題ないということです。

「1万kmで大丈夫」という話だけが一人歩きしてしまい、早い交換サイクルが推奨されている車に乗っている方が勘違いしてしまうケースが少なくありません。

あくまでもオイル交換のタイミングはメーカーが推奨している走行距離を参考にしつつ、オイルやエンジンの調子を判断基準にします

また、以下のようなシビアコンディションで日常的に車を使用している場合は、オイル交換の時期が早くなる傾向にあるため覚えておきましょう。

  • 走行距離の30%以上が雪道や砂利道、未舗装道路
  • 1年で2万km以上走行している
  • 走行距離に対してブレーキの使用頻度が30%以上に該当する(アップダウンの激しい道など)
  • 短距離運転ばかりをしている(7km~8km)
  • アイドリング時間が長い(1日2時間)
  • 低速域で走行する時間(距離)が長い

オイル交換のやりすぎは車に悪影響?

「オイル交換はやりすぎもよくない」と耳にすることがありますが、車のことを考えるとそうでもありません。

交換時期を早めることは、エンジンがきれいなオイルを使用する期間が長くなるということです。
オイルが劣化して本来の性能が発揮できなくなる前に新しいオイルを入れることができれば、常に最高のパフォーマンスを発揮することができます

しかし、オイル交換のやりすぎは以下のようなデメリットがあるのも事実です。

  • オイルパンのネジ山がなめる可能性がある
  • オイル代がかかる

基本的にエンジンオイルは下抜きをするため、交換時にはオイルパンのドレンボルトを緩めたり締めたりします。
この回数が多いほどネジ山がなめる可能性が高まるため、過度なオイル交換のやりすぎはデメリットになる場合があります。

また、オイル交換はお店に頼まず自分でやってもオイル代が必要です。
やればやるほどオイル代がかかり、お店に頼めば工賃も支払わなければならないため、コストがかかります。

オイル交換は自分でできる!必要な物と手順

オイル交換は、お店に頼まなくても自分でできます。
お店に依頼すると工賃がかかるため、セルフメンテナンスで節約しましょう。

この項目では、自分でオイル交換をするために必要な物と手順、注意点をご説明します。

用意する物

オイル交換をする作業に入る前に、以下の物を用意します。

  • ジャッキ
  • エンジンオイル
  • 廃油処理BOX
  • ドレンパッキン(ワッシャー)
  • メガネレンチ
  • 不要な布

どれもカー用品店などで手に入れられる物です。
ジャッキはオイル交換時だけでなく、タイヤ交換を自分でする際にも役立つため、まだ持っていない方は購入しておいても損はないでしょう。

くるまクマ
くるまクマ

タイヤ交換を自分でする手順についてはこちらの記事をご覧ください。

『タイヤ交換を自分でしたい!道具と手順&自分でするメリット・デメリット【図解】』

オイル交換の方法

オイル交換は、以下の手順で進めます。
なお、走行直後などはオイルが熱くなっているためしばらく時間をおいてから作業しましょう。

  1. ボンネットを開けて、フィラキャップを緩める
  2. 車体をジャッキアップする
  3. オイルパンの下に位置する地面に廃油処理BOXを置く
  4. メガネレンチを使用して、ドレンボルトをゆっくり外す
  5. 外したドレンボルトに付いているパッキン(ワッシャー)を新品に交換する
  6. オイルが抜けきったら、メガネレンチでドレンボルトを締める
  7. 廃油処理BOXを車の下からどけて、ジャッキアップを解除する
  8. 新品のオイルを入れて、フィラキャップを締める
  9. 数分(1分程度で可)エンジンをかけて切る
  10. オイルレベルゲージを引き抜き、布でオイルを拭き取る
  11. 付着したオイルを拭き取ったら、オイルレベルゲージを元の位置に奥まで差し込む
  12. もう一度オイルレベルゲージを引き抜き、オイルの量を確認する

適切なオイルの量は、オイルレベルゲージを見れば分かります。
ゲージには2つの印がついており、この印の中間までオイルが付着していれば適切な量です。

注意点

オイル交換の手順をご説明しましたが、交換の際には注意したいことがあります。

まず、作業をするときは必ず平坦な場所で行いましょう。
交換中に車が動いてしまうと、思わぬ事故につながります。

また、ジャッキアップしたら馬をかませるなど、万が一ジャッキが緩んでしまっても車の下に挟まれることがないように注意してください。

走行後すぐオイル交換をするとかなりオイルが熱い状態になっているので、やけどにも気を付けましょう。

エンジンオイルの汚れが気になるならフラッシングが効果的!

フラッシングとは、オイル交換だけでは落としきれなかったエンジン内部の汚れを落とす作業のことです。

フラッシングをする方法は、以下の3パターンあります。

  • 添加剤
  • オイルフラッシング
  • 機械式フラッシング

一番簡単なのは、フラッシングが添加剤タイプになっているものを使用する方法です。
オイル交換前にエンジンオイルの中へフラッシング剤を投入し、エンジンを始動させて汚れを浮かします。
その後は通常通りオイル交換をする流れです。

オイルフラッシングは、わかりやすくご説明するとエンジンオイルとフラッシング剤があらかじめ混ざっているオイルです。
古いオイルを抜き、オイルフラッシングを入れてエンジンを始動させ、汚れを取ります。
その後新しいエンジンオイルに入れ替えます。

機械式フラッシングは、3つの方法の中で一番汚れの除去率が高く、エンジンへの負担も少ない方法です。
フラッシングをする専用の機械を使うため、エンジンをかける必要も何度もオイル交換をする必要もありません。

フラッシングはオートバックスやイエローハットなどのカー用品店をはじめとして、ディーラーでも依頼することが可能です。
気になる方は、一度問い合わせをしてみてはいかがでしょうか。

まとめ

オイル交換は、車の状態を良好に保ち、エンジンの調子を整えるために必要なメンテナンスです。

適切なオイル交換の時期の目安は車や使用環境によって異なりますが、色やどろつき、前回交換時からどのくらいの期間が経過し、どの程度走行したかを確認しつつ判断しましょう。

オイル交換は自分でもできる比較的簡単なメンテナンスですが、思わぬ事故や怪我をしないよう安全に配慮しておこないましょう。

コメント

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