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タイヤのローテーションは車にとって必要なメンテナンスのひとつであるだけでなく、適切なタイミングで行うことで節約にもつながります。
しかし、タイヤのローテーションをしたいと思っていても自分でする方法が分からず、かといってディーラーや整備工場に車を持って行くのが面倒で結局後回しにしてしまっているという方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、自分でできるタイヤのローテーションのやり方を図解付きでご説明します。
タイヤには種類があり車の駆動方式もさまざまであるため、難しいと思われがちなタイヤのローテーションですが、記事を読むことで意外と簡単にできることに気付くでしょう。
実は節約につながる!タイヤのローテーションの必要性
実は、タイヤをマックスの寿命まで使用し続けている方は多くありません。
ほとんどのケースで片減りや偏摩耗を起こし、早い段階でタイヤ交換をしています。
タイヤを購入すると数千円~数万円の出費となるため、できるだけ長い期間使用したほうがお得です。
この項目では、なぜタイヤのローテーションが重要なのかを節約という観点から見ながら解説します。
片減りや偏摩耗を防いでタイヤの寿命を長くする
タイヤのローテーションを定期的に行うことで、タイヤの摩耗を均等にすることができます。
例えば、FF車(フロントエンジン・フロントドライブ)はエンジンが前にあり、駆動も前輪であるため、フロントタイヤがすり減りやすくなっています。
タイヤのローテーションを行わないまま走行し続けると、リヤタイヤよりもフロントタイヤのほうがすり減りが著しくなり、フロントタイヤのみ交換ということになりかねません。
「すり減ったタイヤを1本ずつでもどんどん替えていけばよいのでは」と思う方もいるかもしれませんが、タイヤには製造年月やそれぞれに特徴があるため、できるだけ交換する際は4本同時にするほうがよいでしょう。
4本を同時期に交換するとなると出費がかさむと思われがちですが、ローテーションをしないまま走行し続けるとタイヤの寿命が縮み、結果的にタイヤの交換サイクルは早まります。
交換サイクルが早まるということは、タイヤを何度も買わなければならないということなので、ローテーションをきちんと行うほうが節約につながります。
振動や異音を抑えて嫌な乗り心地にならない
タイヤが異常摩耗すると振動や異音の原因となります。
振動や異音は車内にも伝わってくるため、快適なドライブの敵といえるでしょう。
また、振動や異音を感じると車が故障していると思ってしまい、ディーラーや整備工場に車を持ち込み、点検を依頼することになるかもしれません。
点検が無料であればよいのですが、費用が発生するケースもあります。
タイヤの異常摩耗が原因となる振動や異音はローテーションをすることで防げるため、余計な出費を増やさないためにもきちんと行いましょう。
タイヤのローテーションをするデメリットは何かあるの?
タイヤのローテーションを行うことのデメリットは、ハンドルを操作したときに違和感を覚える可能性がある点です。
フロントタイヤはショルダー部分がすり減りやすく、リヤタイヤはセンター部分がすり減りやすくなっています。
これらをローテーションすることで、今まで操作し慣れたハンドリングから何か微妙な違和感を受けるかもしれません。
しかし、ローテーションをした後に永遠に違和感を覚え続けることはなく、いつの間にかローテーション後のハンドリングに慣れるものです。
一時的な違和感であるため、あまり気にしなくてもよいでしょう。
そして、タイヤのローテーションを行うデメリットは他にはありません。
むしろローテーションを行わないデメリットのほうが多いといえます。
自分でできる超簡単なタイヤのローテーションのやり方
タイヤのローテーションは、適当にしてはいけません。
車の駆動方式やタイヤの種類によって、入れ替えるべきタイヤは異なります。
この項目では、FF車・FR車・4WD・スペアタイヤ付きの車・方向性パターンのあるタイヤそれぞれのローテーションのやり方を、画像を交えながら詳しくご紹介します。
FF車(フロントエンジン・フロントドライブ)
FF車とは、車の前側にエンジンがあり、前輪駆動の車のことです。
前輪駆動であるため、ショルダー部分がすり減りやすいのが特徴といえます。
FF車のタイヤのローテーション方法は以下の通りです。
- 左前に付けていたタイヤを左後ろに
- 右前に付けていたタイヤを右後ろに
- 左後ろに付けていたタイヤを右前に
- 右後ろに付けていたタイヤを左前に
基本的にFF車のローテーションは、フロントタイヤをそのまま後ろにもっていき(右前は右後ろ、左前は左後ろ)、リヤタイヤは交差して(左後ろは右前、右後ろは左前)フロントに取り付けます。
FR車(フロントエンジン・リヤドライブ)、4WD車
FR車は車の前側にエンジンがあることはFF車と同じですが、駆動は後輪です。
後輪駆動であるため、タイヤのセンター部分がすり減りやすいのが特徴といえます。
4WD車は前後どちらかが駆動輪となるのではなく、4輪すべてが駆動輪の車です。
FR車や4WD車のタイヤのローテーションは以下のやり方で行いましょう。
- 左後ろに付けていたタイヤを左前に
- 右後ろに付けていたタイヤを右前に
- 左前に付けていたタイヤを右後ろに
- 右前に付けていたタイヤを左後ろに
FR車や4WD車のローテーションをする場合は、リヤタイヤをそのままフロントにもっていき(右後ろは右前、左後ろは左前)、リヤタイヤは交差して(右前は左後ろ、左前は右後ろ)リアに取り付けます。
スペアタイヤ付きの車
車の中には、スペアタイヤが付いているものもあります。
この場合は4本でのローテーションではなく、スペアタイヤを含めた5本でローテーションを行うのが基本です。
以下にスペアタイヤ付きの車のローテーション方法をご説明します。
- 左後ろに付けていたタイヤを左前に
- 左前に付けていたタイヤを右後ろに
- 右後ろに付けていたタイヤを右前に
- 右前に付けていたタイヤをスペアタイヤに
- スペアタイヤを左後ろに
リヤタイヤをそのままフロントにもっていく点(右後ろは右前、左後ろは左前)は、FR車や4WD車と同じです。
しかし、スペアタイヤを含めた5本でローテーションをするために、左前のタイヤは右後ろに、右前のタイヤはスペアタイヤに、スペアタイヤは左後ろに取り付ける点がFR車や4WD車と異なります。
方向性パターンのあるタイヤ
方向性パターンのあるタイヤは、回転方向が決められています。
方向性パターンのあるタイヤかどうかを確認する際は、タイヤのサイドウォールを見てみましょう。
サイドウォールに矢印マークがあれば、方向性パターンのあるタイヤとなります。
方向性パターンのあるタイヤであるにもかかわらず左右を入れ替えてしまった場合、タイヤの性能を十分に発揮することができません。
また、タイヤの抵抗が大きくなり、燃費の悪化にもつながります。
方向性パターンのあるタイヤのローテーション方法は、以下でご確認ください。
- 左前に付けていたタイヤを左後ろに
- 右前に付けていたタイヤを右後ろに
もしくは
- 左後ろに付けていたタイヤを左前に
- 右後ろに付けていたタイヤを右前に
方向性パターンのあるタイヤは、左右を入れ替えることはしません。右側に取り付けていたタイヤは右側のみでローテーション、左側に取り付けていたタイヤは左側のみでローテーションを行います。
タイヤのローテーションをする目安となるものは?
タイヤのローテーションは、思い立ったときにすればよいというものではありません。
適切なタイミングで行うことで、タイヤの寿命を延ばすことができるものです。
こちらでは、タイヤのローテーションをするベストタイミングをご紹介します。
目安1.走行距離5,000km~1万kmごと
まず一番の目安となるのは、走行距離です。
新しいタイヤを取り付けた後、もしくは、前回のローテーションから5,000km走行したときがローテーションのベストタイミングです。
遅くても1万km走行するまでにローテーションを行いましょう。
タイヤのすり減りは、5,000km走行した程度ではあまり目に見えて感じないかもしれません。
しかし、タイヤは確実にすり減っているため、見た目ではなく数字として確実に表れる走行距離を目安にローテーションをしましょう。
目安2.ノーマルタイヤとスタッドレスタイヤを履き替えるとき
日常的に車を使用しない方は、5,000km走行するのに長い期間があくこともあるでしょう。
この場合は、ノーマルタイヤとスタッドレスタイヤを履き替えるときがローテーションのベストタイミングといえます。
ノーマルタイヤとスタッドレスタイヤを履き替えるときにはタイヤを車から取り外しているため、「ついで」の感覚で気軽にローテーションを行うことができます。
もし履き替えを自身で行わず、ディーラーや整備工場に依頼する場合でも、このタイミングであればローテーション費用は発生しないことが一般的です。
目安3.車を整備士に見てもらうとき
車のメンテナンスや点検などでディーラーや整備工場に行く用事がある場合は、ついでにローテーションの相談をするのもよいでしょう。
プロの目でローテーションをしたほうがよいのか判断をしてもらえます。
ローテーションをするべきかの相談は無料でできるため、気軽に聞いてみましょう。
相談をした結果ローテーションが必要となっても、必ずお店に依頼しなければならないわけではなく、帰宅後に自分でローテーションを行っても何の問題もありません。
タイヤの偏摩耗や片減りを放置するとどうなるの?
偏摩耗や片減りを放置すると、タイヤの寿命が短くなるだけではなく、タイヤの役割として重要な以下の要素が失われます。
- 安定性:車のふらつきを抑える
- ウェット性能:濡れた路面でもしっかり止まり曲がる
- ドライ性能:摩擦抵抗の高い乾いた路面でもしっかり止まり曲がる
- 燃費性能:低燃費を維持する
- 乗り心地:路面からの振動を抑える
- 静粛性:走行時に発生する音を抑える
上記のように、タイヤには多くの役割があります。
どれもローテーションを適切に行っていれば維持できる役割です。
タイヤのローテーション以外で偏摩耗や片減りを防ぐ方法
ローテーションだけでなく、タイヤの空気圧をきちんと調整することで偏摩耗や片減りを防ぐ効果を期待できます。
空気圧が不足している状態で走行し続けると、タイヤのショルダー部分がすり減りやすく、空気圧が高過ぎる状態で走行し続けると、タイヤのセンター部分がすり減りやすくなります。
適正空気圧は車種やタイヤの種類によって異なるため、調整前にあらかじめ確認しておくとスムーズです。
分からない場合は、ガソリンスタンドなどでスタッフに聞きましょう。
まとめ
タイヤのローテーションは、5,000kmごとに行うのが基本です。
また、FF車やFR車、方向性パターンの有無などによってローテーションのやり方は異なるため、この記事を参考にぜひチャレンジしてみてください。
タイヤのローテーションを行うデメリットは、ハンドリングの感覚に慣れるまで違和感を覚える可能性があることだけです。
他にはメリットしかないため、タイヤの寿命を延ばして節約につなげるためにも、ベストタイミングで行うことをおすすめします。
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